乳幼児期の野菜の摂取量が健康や認知発達と関連していることが、京都大学、大阪大学、キユーピー、サイキンソーが共同研究した大規模アンケートの分析でこのほど、明らかとなった。風邪をひきやすかったり、発熱したりしやすい乳幼児は淡色野菜やきのこ類の摂取が少なく、3~4歳の段階で認知発達にリスクを抱えていると評価された幼児は緑黄色野菜の摂取頻度が低い傾向にあった。
調査は2020年から2年間、全国103カ所の保育所、幼稚園、認定こども園に協力を依頼し、0~4歳の日本人の乳幼児計1366人分のアンケートを実施。健康や体調と食生活・生活習慣の関連などを調べた。
その結果、「風邪をひきやすい」「発熱しやすい」と回答した乳幼児は、そうでない乳幼児と比べて、淡色野菜やきのこ類の摂取が少なかった。また、排便頻度が週に3回以下の乳幼児は野菜の摂取が少ない傾向にあった。
さらに、3~4歳時点で認知発達にリスクを抱えていると評価された幼児は、リスクが小さいと評価された幼児に比べ、緑黄色野菜の摂取頻度が低い傾向にあった。
乳幼児の野菜摂取量と健康、認知発達の関係が見えてきた一方で、調査では離乳食が終わる頃(生後18~35カ月)になると、野菜嫌いの幼児が2倍以上に増加することなども分かった。
調査結果は12月6~11日に都内で開催された「第22回国際栄養学会議」でポスター発表された。