インターネットを利用している児童生徒の平日1日当たりの平均利用時間が過去最長を更新したことが2月28日、内閣府の2022年度の「青少年のインターネット利用環境実態調査」(速報)で明らかになった。青少年(10~17歳)は昨年度に比べ17分多い280.5分。6歳から9歳は約16分増加し、133.7分と2時間を上回った。
インターネット利用率は青少年が98.5%(昨年度比0.8ポイント増)、6歳から9歳が90.9%(同1.8ポイント増)だった。平日1日当たりの平均利用時間は小学生のうち、6歳から9歳が133.7分(昨年度比15.5分増)、10歳以上が213.7分(同6.7分増)。中学生が277.0分(同17.6分増)、高校生が345.0分(同14.3分増)。全ての校種および年代で過去最長を更新し、高校生では半数が5時間以上利用していた=図表①。
10歳以上の機器ごとのインターネット利用状況を見てみると、最も多かったのはスマートフォンで81.8%。次いでGIGA端末(学校から配布・指定されたパソコンやタブレットなど)が63.6%、自宅用パソコン・タブレットが48.1%となった。GIGA端末の利用率が上昇しており、小学生だけで見てみると、70.2%と最も多かった=図表②。
インターネットの利用内容は全ての年齢で「動画を見る」が最も多く、青少年では92.9%。続いて「検索する」(84.5%)、「ゲームをする」(83.0%)と続いた。「勉強する」は小学生の6~9歳で57.9%、10歳以上で70.0%。中学生が71.2%、高校生が75.6%だった。
インターネット利用に関して家庭内でルールを決めているか尋ねたところ、▽6歳 85.2%▽7歳 85.5%▽8歳 86.2%▽9歳 92.1%――が決めていると答え、6歳から9歳にかけては年齢が上がるにつれて増加していたが、10歳以上になると校種が上がるにつれて減少した。また、高校生ではルールを決めていると回答した保護者が63.0%だった一方、子供は47.1%とルールの有無に関する認識のギャップも、校種が上がるにつれて拡大傾向となった=図表③。
この調査は、青少年インターネット環境整備法に基づき国が09年から行っているもので、今年度は22年11月3日から12月12日にかけて調査。10~17歳の青少年3230人と同居する保護者3276人、0~9歳の子供と同居する保護者2088人から回答を得た。