公立高入試で採点ミス、6人を誤って「不合格」に 千葉県

公立高入試で採点ミス、6人を誤って「不合格」に 千葉県
iStock.com/anyaberkut
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 千葉県教育委員会は3月17日、今年度実施した高校入試で採点の誤りが発覚し、県立高校で4校5人、市立高校で1校1人の計6人に対して、合格とすべきところを不合格としていたと発表した。同日に県庁で県教委と千葉市教委が合同で会見を開き、陳謝した。

 千葉県教委によると、3月8日に県立小金高校(松戸市)に「自己情報開示請求」があったため、答案を確認したところ、採点の誤りが発覚。翌9日に、同校の他の受検者の答案についても確認したところ、複数教科で複数人にわたる採点ミスが分かったため、10~15日にかけて、県内全ての公立高校で答案の一斉点検を実施した。

 その結果、県立高校92校870件、市立高校6校63件で、正解・不正解の誤りや小計・合計の誤りといった採点ミスがあった。記号による選択問題のほか、仮名で答えてもいいとされた問題について、平仮名で書かれた正答を誤って不正解にするケースが多かったという。答案の採点は各校の教員が手作業で行っていた。

 合格とすべき受検者を誤って不合格としていた学校および人数は、▽県立津田沼高校(2人)▽県立松戸高校、県立柏中央高校、県立成田北高校、千葉市立稲毛高校(各1人)。誤って不合格とした受検者に対しては、校長が謝罪の上、入学許可候補者決定通知を手渡した。また希望に応じ、入学に必要な説明や相談を行っているという。点数に誤りがあった受検者についても謝罪の上、得点を訂正した。

 事態を受け、千葉県教委と市教委は17日に県庁で、合同の臨時記者会見を開いた。県教委によると、冨塚昌子教育長が「生徒の進路、人生を左右する入試の結果に誤りがあり、誠に申し訳ない」と謝罪したという。

 不合格となった受検者の中には、私立高校への入学金の納入や手続きをしているケースも想定され、同県教委学習指導課は「本人や保護者の意向に従い、誠心誠意対応する」とした。

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