「こども家庭庁」初代長官、渡辺準備室長を起用

「こども家庭庁」初代長官、渡辺準備室長を起用
渡辺由美子氏
【協賛企画】
広 告

 政府は3月28日、4月に発足する「こども家庭庁」の初代長官に渡辺由美子同庁設立準備室長を起用する人事を発表した。同庁は岸田内閣が進める「異次元の少子化対策」を担い、「子供真ん中社会」を目指す司令塔となることが期待されており、元厚労官僚で子供や子育てを巡る施策に詳しい渡辺氏がかじ取り役を担うことになった。

 渡辺氏は1965年千葉県出身で東大文学部を卒業後、88年に厚生省(現厚労省)に入省。2019年に子ども家庭局長、21年には官房長を務め、昨年6月から内閣官房こども家庭庁設立準備室長に就いていた。政府が取りまとめを急ぐ少子化対策のたたき台を議論する関係府省会議では座長代理を務めている。

 こども家庭庁は首相直属機関で内閣府の外局として4月に設置される。これまで内閣府や厚労省などに分かれていた子供・子育て施策の中核官庁となる。発足時は内部部局350人など430人体制で、長官をトップに「長官官房」「成育局」「支援局」の1官房2局をとる。「長官官房」は子供・子育て当事者の視点に立った政策の企画立案・総合調整にあたり、「成育局」は妊娠・出産の支援、母子保健、成育医療など基本方針の策定、就学前の全ての子供の育ちの保障 、「支援局」では、さまざまな困難を抱える子供や家庭に対する切れ目ない包括的支援、児童虐待防止対策の強化、社会的養護の充実および自立支援、貧困対策、ひとり親家庭の支援などを担当する。

 28日に成立した23年度予算でこども家庭庁関連は、一般会計が1兆4657億円、児童手当などの年金特別会計が3兆3447億円の合計4兆8104億円。

広 告
広 告