今年3月に愛知県が導入を発表した、保護者の休みに合わせて平日に学校を休める「ラーケーション」について、約8割の母親が活用したいと考えていることが4月3日、民間企業が行ったインターネット調査で分かった。旅行など家族だんらんの時間にしたいと考える人が多い一方、勉強の遅れを心配する声も聞かれた。
愛知県が導入を発表した「ラーケーション」は「ラーニング(learning)」と「バケーション(vacation)」を組み合わせた造語。全国初の取り組みとみられ、家族で一緒に社会学習を楽しむという目的で設けられた。公立の小中高生および特別支援学校の児童生徒が年3日、平日に休日を取得でき、欠席扱いにはならない。今年度の2学期以降に順次導入される予定。
調査結果によると、全国で実施された場合、「活用したいと思う」と回答したのは79.8%(1670人)、「活用したいと思わない」と答えたのは12.4%(260人)だった=グラフ。
「活用したいと思う」を選択した人に活用方法を聞いてみたところ、「職業柄、土日に休みがないので平日に旅行したい」や「4人の息子がいます。それぞれに『ひとりっ子タイム』を作ってあげたい。母もゆっくり話を聞く時間がほしい」など、家族だんらんや子どもとじっくり向かい合う時間に使いたいという声が上がった。
一方、「活用したいと思わない」と答えた人の中には、「授業が遅れて子どもが苦労する」や「休んだ分、勉強が遅れてしまいそうで不安」といった学業への影響を心配する意見が多かった。また、「その他」と回答した人からは、「夫婦で休みを取りにくい」「夫が忙しく、なかなか予定が合わない」といった声が寄せられた。
調査はインターネット広告などを手掛けるインタースペース(本社:東京都新宿区)が実施。同社が運営する子育て世代の母親向け情報サイト「ママスタセレクト」のユーザー2093人を対象に3月、インターネットで調査した。