共通テストの実施要項を公表 9月25日に出願スタート

共通テストの実施要項を公表 9月25日に出願スタート
iStock.com/Lincoln Beddoe
【協賛企画】
広 告

 大学入試センターは6月9日、来年1月に行われる大学入学共通テストの実施要項を公表した。本試験は来年1月13日と14日、追試験は同27日と28日の日程で行われる。出願は9月25日から10月5日まで。今年まで新型コロナウイルスによる特別措置として、全都道府県に設置されていた追試験の会場は、全国2カ所に戻す。また、合わせて2025年に実施する共通テストについても、出題方法などを発表。現在の学習指導要領への対応として、「新課程」と「旧課程」の2種類から選択できる経過措置を行う。

 実施要項によると、試験1日目は「地理歴史・公民」「国語」「外国語」を実施。2日目は「理科①」「数学①」「数学②」「理科②」が行われる。試験場は原則、都道府県を単位とする試験地区を設け、この地区に所在する大学が、地区内の志願者を収容できるよう設定する。

 また、この共通テストから、新型コロナウイルスに伴う特別措置の一部が解除される。47都道府県全てで設けていた追試験の会場について、コロナ前の東日本・西日本の2会場に戻されるほか、文科省によるマスク着用や濃厚接触者の扱いなどを定めた実施のガイドラインも作成されない。

 得点調整は、本試験において、科目間で原則20点以上の平均点差が生じ、これが試験の難易度によるものだった場合に行われる。しかし、受験者数が1万人未満の科目は対象にならない。

 受験案内の配布は今年9月1日から。検定料は3教科以上を受験する場合1万8000円、2教科以下を受験する場合1万2000円で、検定料の払い込み期間は9月1日から10月5日まで。受験票は12月中旬までに送付される。24年実施の共通テストについては、こちらから確認できる。

 25年実施の共通テストについては、現行の学習指導要領になってから初めての大学入試となるため、「地理歴史」「公民」「数学①」「数学②」、新科目の「情報I」において、「新課程」と「旧課程」から選択できる経過措置を実施。「地理歴史」「公民」は新課程と旧課程の出題科目を組み合わせて選択することはできない。また高校1年生から現行の学習指導要領における教育課程を受けた志願者は旧課程を選択できない。

 そのほか、数学②はこれまでの4科目から「数学Ⅱ、数学B、数学C」の1科目に。試験時間も10分延長し、70分となる。国語は近代以降の文章の大問が1問追加され、3問になる。

 また、問題作成方針も公表。「大学教育を受けるためにふさわしい能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定すること」を基本的な考え方とし、新しく設ける「情報I」については、情報と情報技術を活用した問題の発見・解決に向けて探究する活動の過程や、情報社会と人との関わりを重視。「情報の科学的な理解を基に考察する力を問う問題などとともに、問題の発見・解決に向けて考察する力を問う問題も含めて検討する」とした。

 25年の本試験は1月18日、19日の日程で行われる。25年実施の共通テストについては、こちらから確認できる。

広 告
広 告