日本で初開催、国際物理オリンピック 4年ぶりに対面で開会式

日本で初開催、国際物理オリンピック 4年ぶりに対面で開会式
けん玉パフォーマンスに挑む日本代表
【協賛企画】
広 告

 第53回国際物理オリンピックの開会式が7月10日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。初めて日本で行われる今回は4年ぶりに開会式を対面で開催。約80の国と地域から約400人が参加し、17日まで行われる。

 国際物理オリンピックは高校生を対象とする科学コンテストの一つ。日本大会は2022年に開催される予定だったが、20年のリトアニア大会がコロナ禍で1年延期になったため、それに伴い23年開催に変更になっていた。

 開会式では08年にノーベル物理学賞を受賞した小林誠さんが「物理学を学ぶことは将来の貴重な財産になる。ベストを尽くしてほしい」と選手を激励。また、永岡桂子文科相が「さまざまな課題を抱える現代社会において、物理学の発展はますます期待されている。皆さんはこの大会での経験をきっかけに今後、科学技術をさらに発展させ新しい技術を生み出す可能性を秘めている。将来、皆さんが世界をけん引し、よりよい社会を作っていくことを期待している」とあいさつした。

 その後、各国の代表選手が国旗を手に登壇。ウクライナの選手団がステージに立つと、会場はひときわ大きな拍手が沸き起こった。34番目に登場した日本はけん玉を使ったパフォーマンスに挑戦。惜しくも失敗に終わったが会場は盛り上がりを見せた。また、国際基督教大学による和太鼓の演奏や上智大学による空手の演舞が披露され、大会に花を添えた。

 競技は11日から始まり、実験と理論それぞれの難問に5時間かけて挑む予定。

 日本は06年から毎年、代表選手を派遣。前回は3人が銀メダル、2人が銅メダルを獲得した。今回は1354人が応募した「全国物理コンテスト・物理チャレンジ2022」の成績優秀者から5人を選出した。

 代表は次の通り(敬称略)。

 ▽今村晃太朗(香川・大手前丸亀高校3年)▽岩下幸生(北海道・市立札幌開成中等教育学校6年)▽喜多俊介(東京・筑波大附属駒場高校1年)▽田中優希(兵庫・灘高校3年)▽東川レオン(東京・筑波大附属駒場高校3年)

広 告
広 告