対面授業「8~10割」が大学67%、短大78% 全国学生調査

対面授業「8~10割」が大学67%、短大78% 全国学生調査
【協賛企画】
広 告

 文科省は7月12日、大学生に在学中の学びの実態や身に付けた力などについて聞いた2022年度「全国学生調査」の結果を公表した。対面授業の割合について「8~10割」と回答した学生が大学で67%、短大で78%に上り、全国の大学の授業形態がコロナ禍に主流だったオンラインやハイブリッド型から対面式に切り替わっている現状が改めて確認された。このうち、全ての授業が対面だったと回答した学生は、大学で36%、短大で48%だった。

 調査結果によると、対面授業の割合は▽「8~10割」大学67%、短大78%▽「6~8割未満」大学14%、短大12%▽「4~6割未満」大学9%、短大6%▽「2~4割未満」大学5%、短大2%▽「0~2割未満」大学5%、短大1%――と、多くの大学・短大で対面授業が主流になりつつある実態がうかがえた。

 次に、在学中の授業内容やその効果などについて質問した。前回調査時と比べ「よくあった」「ある程度あった」または「有用だった」「ある程度有用だった」など肯定的な意見の割合が増加したのは、▽「グループワークやディスカッションの機会がある」大学74%(前回調査比9ポイント増)、短大87%(同14ポイント増)▽「図書館やラーニングスペースなど大学施設を活用した自主的な学習」大学81%(同13ポイント増)、短大62%(同8ポイント増)――など。同省は対面授業が増加した影響が考えられる、としている。

 学生生活で身に付いた知識や能力について質問したところ、「身に付いた」「ある程度身に付いた」との回答の割合が高かったのは、▽「専門分野に関する知識・理解」大学89%、短大96%▽「社会的責任や倫理観」大学85%、短大88%▽「多様な人々の理解を得ながら協働する力」大学81%、短大88%▽「将来の仕事につながるような知識・技能」大学80%、短大94%――などだった。一方、特に低かったのは▽「外国語を読む力・書く力」 大学43%、短大37%▽「外国語を聞く力・話す力」大学38%、短大36%――で、大学・短大ともに外国語に対して課題を感じている学生が多い傾向が浮かび上がった。

 また「大学での学びによって自分自身の成長を実感している」との問いに「そう思う」または「ある程度そう」と肯定的に回答したのは、大学で82%、短大で90%に上った。

 同調査は昨年11月から今年1月にかけて全国の大学や短大680校の学生約97万人を対象にウェブ上で実施し、10万7877人から有効回答を得た。学生目線から大学教育や学びの実態を把握し大学の教育改善や国の政策立案などへ活用するため、2019年度から実施し今回で3回目となる。前回、前々回に引き続き、適切な調査方法などを検証するために、試行という位置付けで実施された。

広 告
広 告