子供の意見反映を推進 都が子供政策強化の方針2023

子供の意見反映を推進 都が子供政策強化の方針2023
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 子供政策に当事者である子供の声をさらに反映させていくため、東京都はこのほど、「チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針2023」を発表した。子供の視点を各局の施策に取り入れるための「こども都庁モニター」や、定点調査「とうきょう こども アンケート」などを新たに実施するなどし、多様な方法で子供の声を政策に反映させる体制を構築する。子供政策強化の柱の一つに「東京型教育モデル」による質の向上も掲げ、デジタルを活用しながら個々の子供のウェルビーイングの実現や学び・挑戦を支援する。

 東京都では1月に「こども未来アクション」を策定し、子供の声や意見を政策形成に生かす取り組みの強化を打ち出している。公表された「子供政策強化の方針2023」は来年度予算編成を視野に、子供政策の課題と今後の政策強化の方向性を示したもので、東京都では今年度中に、この方向性をさらに具体化させた「こども未来アクション2024」の策定も予定している。

 「子供政策強化の方針2023」では、さまざまな方法や場で、幅広い年代の多様な環境下にある子供の意見を聞く方針を打ち出しており、1200人の子供のモニターから各局の施策について意見を聴取する「こども都庁モニター」を新たに開始。他にも小学3年生、5年生、中学2年生、17歳の子供とその保護者、3歳時の保護者に定期的に実施する「とうきょう こども アンケート」の創設や、子供の居場所や学校での出前授業などを通じて、子供の意見を聞いていく。

 また、今後の子供政策として①誰一人取り残さない視点から、子供へのサポートを強化②子育て世代に寄り添い、妊娠・出産・子育てを全力で応援③「東京型教育モデル」により、教育の質を向上④多様な主体と連携し、子供の笑顔を育むアクションを展開――を柱に掲げている。このうち③では医療的ケアや日本語指導が必要な子供が増えていること、子供たちの間でデジタル技術を活用した教育ニーズが高いことなどを踏まえ、デジタルを活用しながら誰一人取り残さず、個々の学びや挑戦を支援する取り組みに力を入れる方針。この他にも、いじめや不登校、孤独感など、困難を抱える子供に寄り添った支援強化なども盛り込まれている。

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