公立学校施設の耐震化99.7%完了、未改修は392棟 文科省

公立学校施設の耐震化99.7%完了、未改修は392棟 文科省
【協賛企画】
広 告

 全国の公立小中高などの耐震化率が99.7%に達し、改修が完了していない施設が392棟まで減ったことが、文科省が8月8日に公表した調査結果で明らかになった。前年度と比べ、178棟、0.1ポイント改善した。屋内運動場の吊り天井などの落下防止対策の実施率も、公立小中高などを合わせて99.6%が完了している一方で、屋内運動場の窓ガラスや照明器具など非構造部材の耐震対策実施率は67.2%にとどまった。

 同調査は、全国の公立の幼稚園、小中高、特別支援学校などを対象に、今年4月1日時点の学校施設の耐震改修状況について調査した。

 施設の構造体の耐震化率を校種別にみると、▽幼稚園 98.3%(未完了65棟)▽小中学校 99.8%(同195棟)▽高校 99.6%(同130棟)▽特別支援学校 99.9%(同2棟)――と、ほとんどの校種で改修が完了していた。

 また、屋内運動場の吊り天井などの落下防止対策の実施率は、▽幼稚園 100%(未完了0棟)▽小中学校 99.6%(同118棟)▽高校 99.5%(同40棟)▽特別支援学校 99.8%(同2棟)――だった。

 一方、屋内運動場の吊り天井以外の天井材や窓ガラス、照明器具などの非構造部材の耐震対策の実施率は、▽幼稚園 73.6%▽小中学校 67.3%▽高校 59.2%▽特別支援学校 68.8%――にとどまった。同省の担当者によると、非構造部材の耐震対策は多岐に渡り、危険性が高い一部のみ耐震化しているが全ては完了していない自治体があったため、実施率が低かった可能性があるという。

 同省では非構造部材を含め、耐震対策が完了していない学校施設を管轄する教育委員会などに、早期の対応を求めるとしている。

広 告
広 告