文科省が不登校支援の情報提供のひな型 「不十分」との指摘受け

文科省が不登校支援の情報提供のひな型 「不十分」との指摘受け
文科省が作成した不登校支援の情報提供のひな型
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 文科省はこのほど、不登校の児童生徒や保護者を支援する際、相談機関に関する情報をまとめて提供するためのひな型を作成し、7月31日付の事務連絡で全国の教育委員会などに活用を促した。総務省が同月、民間のフリースクールなどの情報が保護者に十分に伝わっていないと指摘したことを踏まえ、こうした学校外施設を含めた支援情報を保護者に分かりやすく提示するよう求めている。

 文科省児童生徒課によると、ひな型は当事者の意見も聴きながら作成した。不登校に関する相談窓口を案内する際の記載例としては、教育委員会などの公的機関に加え、保護者の会を案内する欄も用意した。また、不登校の児童生徒の学びの場・居場所の情報ついては、▽教育支援センター▽フリースクール・フリースペース▽不登校特例校▽夜間中学――に整理し、施設の概要や連絡先、ホームページなどが一覧で分かる表記を例示している。

 文科省が3月に取りまとめた不登校支援の総合的対策(COCOLOプラン)では、不登校の児童生徒の保護者が有益な情報を得られるよう、保護者の会やフリースクールなどに関する情報を分かりやすく提供するとうたっていた。一方、総務省は7月21日、2022年に小中学校や不登校の子どもたちの保護者を対象に調査したところ、フリースクールなどの民間の支援施設に関する情報を保護者に伝えていない学校が多かったとして、文科省に改善を促していた。

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