子育ては夫婦で同等にしたいけど… 実際は母親に負担偏る

子育ては夫婦で同等にしたいけど… 実際は母親に負担偏る
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 妻の就業の有無にかかわらず、家事や子育ては夫と妻が同等に行うべきだが、実際にそうするのは難しい――。ベネッセ教育総合研究所がこのほど公表した「乳幼児の保護者のライフキャリアと子育てに関する調査」で、乳幼児の子どもがいる父親、母親の半数程度が、そう考えていることが分かった。就業の有無にかかわらず、実際の育児や家事の分担比率は母親に大きく偏っていた。

 調査は3月に0~6歳の乳幼児が第一子である父親、母親それぞれ2891人ずつにインターネットでアンケートを行った。

実際の子育てや家事の分担
実際の子育てや家事の分担

 「妻の就業の有無にかかわらず、家事・子育ては、夫が妻と同等にする方がよい」ということについての考えを尋ねたところ、「よいと思うし、そうしたい」と答えたのは、有職の母親で41.5%、無職の母親で32.2%、有職の父親で母親は有職の場合は37.1%、有職の父親で母親が無職の場合は28.4%だった。一方で「よいと思うが、そうするのは難しい」と答えた割合は有職の母親で43.1%、無職の母親で50.8%、有職の父親で母親は有職の場合は40.2%、有職の父親で母親は無職の場合は48.8%だった。

 子育ての分担比率について「8~10割」を担っていると回答した母親の割合は、有職で49.1%、無職で70.1%に上った。逆に「0~3割」であると答えた父親の割合は、母親が有職の場合で50.0%、母親が無職の場合で67.7%だった(=グラフ)。

 子どもと長く一緒にいることで疲れることが、「よくある」「時々ある」と答えた割合の合計は、有職の母親で75.2%、無職の母親で77.8%、有職の父親で母親も有職の場合で63.2%、有職の父親で母親も無職の場合で68.6%に上り、多くの父親・母親が、子どもを預かってくれる人を見つけたり、子育てや家事と両立できる条件の仕事を見つけたりするのが難しいと感じていた。

 妊娠・出産・子育て支援の主な施策の中で、「とても期待する」「まあ期待する」の割合の合計が最も高かったのは、母親では「子どもを安心して預けられる園における保育の質の確保」で、父親では「父親が家事・子育てに参加しやすい職場の制度や環境」だった。

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