22年度の児童虐待の相談対応は約22万件 過去最多を更新

22年度の児童虐待の相談対応は約22万件 過去最多を更新
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 2022年度に全国の児童相談所が児童虐待の相談を受け、指導や措置を行った件数(児童虐待相談対応件数)が前年度と比べ5.5%増加して約22万件となり、過去最多を更新したことが9月4日、こども家庭庁がまとめた速報値で明らかとなった。

虐待相談対応件数の推移
虐待相談対応件数の推移

 速報値は、同日に都内で開催された「全国児童福祉主管課長・児童相談所長会議」で配布された。それによると、22年度の児童虐待相談対応件数は21万9170件で、前年度と比べ1万1510件増加した。虐待の類型別にみると、▽身体的虐待 5万1679件▽ネグレクト 3万5556件▽性的虐待 2451件▽心理的虐待 12万9484件――で、心理的虐待の件数が増える傾向にある。

 児童相談所に寄せられた虐待の相談経路は「警察等」が11万2965件で最も多く、約半数を占めた。幼稚園は552件、保育所は1845件、学校は1万4987件、教育委員会は496件だった。

 こども家庭庁の担当者によると、年々増加している警察からの通報のうち、心理的虐待が多くを占めている。こどもが見ている前で配偶者や家族に対して暴力を振るう「面前DV」のケースが増えていることが、心理的虐待が増加している背景にあるという。

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