部活の地域移行「賛成」教員8割、保護者7割 静岡県袋井市

部活の地域移行「賛成」教員8割、保護者7割 静岡県袋井市
iStock.com/Satoshi-K
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 部活動の地域移行を巡って、静岡県袋井市はこのほど、市内の中学校の部活動顧問を担う教員や、保護者らを対象にしたアンケート結果を公表した。休日の部活動の地域移行について賛成していたのは、教員で約8割、保護者で約7割に上った。一方で、指導者として休日の部活動指導に関わりたいと回答した教員は約2割にとどまり、部活動が教員の負担となっている実態がうかがえた。

 アンケート結果によると、休日の部活動の地域移行について「賛成」または「どちらかと言えば賛成」と回答したのは、教員で86.1%、保護者で72.6%を占めた。

 また、部活動を地域移行するにあたり心配な点を選択式(複数回答)で尋ねた。「生徒のトラブル等への対応において教育的な指導ができるのか」を選んだのが教員で約7割、保護者で約4割を占め、いずれも最も多かった。「平日と休日で指導者が違うと指導方針や内容に差が出るのではないか」が続き、教員で約4割、保護者で約3割が選択した。

 教員の回答では、「部活動の運営に関する責任者が曖昧になるのではないか」(41.0%)、「地域の指導者による行き過ぎた指導がないか」(27.9%)といった意見も目立った。

 また地域移行が進んだ場合、教員自身が地域の指導者として休日の部活動指導や引率に関わりたいか尋ねたころ、69.6%が「関わりたくない」または「どちらかといえば関わりたくない」と回答。

 併せて教員に対して、部活動を指導する上で課題に感じることを選択式(複数回答)で尋ねた。「指導者としての技術に不安がある」「指導者としての知識に不安がある」がそれぞれ約6割に上り、技術や知識に不安を感じる教員が過半数を占めることが分かった。また「自分のプライベートな時間確保が難しい」(54.9%)、「部活動指導に時間を割き、授業や学校行事の準備へ影響が出ている」(40.2%)など、部活動が業務や生活を圧迫しているという声もあった。

 さらに保護者に対して、地域移行した場合に適当だと思う家庭の費用負担額について質問したところ、月当たり平均2047円だった。3000円以下がボリュームゾーンで回答者の7割を超えた。このうち13.3%が「0円(無償)」と回答した。

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