STEAM教育に対応した特別教室 設置1年後の授業を公開

STEAM教育に対応した特別教室 設置1年後の授業を公開
常光小の児童と交流する5年1組の児童
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 学校現場でのICT環境整備を進める埼玉県鴻巣市は10月23日、STEAM教育に対応する新しい特別教室として同市立鴻巣中央小学校(永塚壽一校長、児童386人)に設置されている「のすっ子未来教室」のICT環境を活用した授業を公開した。5年1組の児童が、来年度に同小と統合する予定の同市立常光小学校の5年生とオンラインでつながり、制作中の動画についてアドバイスをもらうと、早速その場で動画編集ソフトを使って改善していった。

 昨年秋に完成した「のすっ子未来教室」は、大型モニターを中心に可動式の机と椅子を置き、動画編集ソフトなどが入っている高性能パソコンや3Dプリンターを設置。「総合的な学習の時間」をはじめ、さまざまな授業で活用されている。

 同小は来年度に同じ市内にある常光小と統合する予定で、常光小の子どもたちに鴻巣中央小のことを知ってもらおうと、5年生の「総合的な学習の時間」では、鴻巣中央小やその周辺地域について紹介する動画の作成に取り組んでいる。

 公開授業では、最初に「のすっ子未来教室」にいる5年1組の児童と常光小の5年生の児童をオンラインで結び、現在制作中の動画を見てもらいながら、アドバイスをもらった。後半は動画を制作しているグループごとに分かれて、もらったアドバイスを基に動画の改善点を見つけ、動画編集ソフトを使ってすぐに作品をブラッシュアップさせていた。

 研究主任の岩城英美佳教諭によると、同小では「総合的な学習の時間」をはじめさまざまな教科でPBL(Project Based Learning)型のSTEAM教育を取り入れており、「学習の中で『のすっ子未来教室』を使うかどうかも、子どもが自分の学習計画を基に選択するようになってきた」という。

 授業後、5年1組の男子児童は「一度(制作中の動画を)発表してアドバイスをもらえたのがよかった。この教室の環境はすごくいい。運動会のダンスの動きを大型スクリーンに流しながら覚えたこともある。調べ学習などでも、もっと使ってみたい」と感想を話した。

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