全国の高校生や大学生ら5150人を対象にした教科の苦手意識などに関するアンケートの結果が、Studyplusトレンド研究所からこのほど発表された。文系・理系問わず教科の苦手意識は、小中学生時代に自覚する人が多い傾向にあった。また英語や理系教科では、高校1年生で苦手を自覚する割合も高かった。
同アンケートは、2023年8月に発表したアンケート結果(参照記事: 文系選んだ動機、理系科目の苦手意識目立つ 高校生と大学生を調査)を踏まえて実施。前回調査では文理選択の理由について、文系を選択した人の半数近くが「理系科目が苦手だったから」と回答するなど、理系教科への苦手意識が文理選択に大きな影響を与えている傾向が分かった。それを踏まえて、今回のアンケートでは教科への苦手や得意という意識の形成時期、理由などについて調べた。
まず、国語・数学・英語・理科・社会の5教科のうち最も苦手・嫌いな教科を選び、いつから苦手意識を持ったのかを尋ねた。その結果、理科以外の4教科で約7割が小中学生で自覚したと回答。理科でも過半数を占めた。また英語と理科、数学では高校1年生で苦手を自覚する割合も高く、特に英語と理科では2割を超えた。
その上で、それぞれの教科が苦手・嫌いな理由を尋ねたところ、社会以外の4教科で「難しい・できないから」がトップに立った。教科ごとにみると、英語や国語など文系教科では3割ほどだったものの、理系教科で割合が高く、数学では48.9%、理科では45.5%と半数に迫った。
一方、最も得意・好きな教科と、それを自覚した時期を尋ねたところ、全5教科でおよそ7~8割が小中学生と回答した。
さらに、得意・好きな理由を尋ねたところ、国語以外の教科では「楽しい・面白い」が最も多かった。教科別にみると文系教科に比べ理系教科で割合が高く、数学では35.5%、理科では43.6%に上った。
今回のアンケートは23年11月、全国の「スタディプラス」利用者の高校生、浪人生、大学1・2年生5150人を対象に、オンライン経由で回答を募った。