平日に校外で体験活動OK 茨城県が来年度ラーケーション導入

平日に校外で体験活動OK 茨城県が来年度ラーケーション導入
iStock.com/TATSUSHI TAKADA
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 茨城県教育委員会はこのほど、児童生徒が平日に家庭や地域で体験活動を実施する場合、年5日間まで欠席扱いにしない「ラーケーション制度」を来年度から開始することを明らかにした。全県立学校108校と、同意した市町村の小中学校が対象。コロナ禍で制限のある生活を送ってきた児童生徒の、学校外での体験活動を充実させることが狙い。

 「ラーケーション」は、「ラーニング(学習)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語。類似の制度は既に愛知県で導入されているほか、大分県別府市が昨年9月より導入した「たびスタ休暇」などがある。

 県教委はコロナ禍で学校行事やさまざまな活動が中止される中で、児童生徒の体験活動の不足を危惧してきた。ラーケーションを取り入れ、平日に学校外でも活動できるようにすることで、多様な人々との関わりや、体験活動や探究的な活動が児童生徒に与える教育的効果を見込んでいる。

 希望者は各校が指定する方法で、原則1週間前までに申請する。活動後の計画書や報告書などの学校への提出は求めない。小中学校など市町村立学校では保護者の同伴が前提だが、高校など県立学校では保護者が同伴しなくても活動を認めるという。

 県教委では、活動例として、水族館や博物館の訪問や、大学や専門学校などの見学を提案。体験活動を終えたら、興味のあることや疑問をレポートにまとめたり、将来について保護者と話し合ったりなど、振り返りをするよう呼び掛けている。

 担当者は「児童生徒に学校外で学びを深める環境を一層整えられるメリットに目を向け、懸念点などを解消していきたい」と述べた。

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