子どものウェルビーイング 鍵は「居場所の数」

子どものウェルビーイング 鍵は「居場所の数」
イベントに登壇した平岩氏(左)と石川氏(中央右)=オンラインで取材
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 子どものウェルビーイングの鍵は「居場所の数」――。子どものウェルビーイングをテーマにしたオンラインイベントが2月5日に開催され、放課後NPOアフタースクール代表理事の平岩国泰氏や、Well-being for Planet Earth代表理事の石川善樹氏らが登壇した。子どものウェルビーイングには複数の居場所を持つことが重要と指摘があったほか、子どもと同様に教員のウェルビーイングも意識する必要性が語り合われた。

 ウェルビーイングの研究に携わる石川氏は、子どものウェルビーイングについて「居場所の数が大切」と説明。「家や学校、習い事、SNSなどのデジタル空間も含めて、居場所の数が増えれば増えるほど子どもの充実感は右肩上がりで上がっていく。ウェルビーイングだけでなく、自己肯定感やチャレンジ精神など、さまざまな部分に影響を与える」などと、データを示しながら解説した。

 一方で、子どもと同時に教員のウェルビーイングも追及する必要があると指摘もあった。

 平岩氏は「先生たちが幸せにならないと子どもたちもなかなか(幸せになれない)ということを、日本中が忘れているのではないかと思うこともある。教員の忙しさを軽減させることももちろんだが、教員が自分なりの創意工夫ができるなど、学校に余白をつくるのが大切なのではないか。それが子どもと教員、両者の幸せになるのではないか」と述べた。 

 石川氏は教員のウェルビーイングを阻んでいる原因として、「学校外でも24時間、365日、教員であることを求められているのではないか」と推察。その上で「教員自身がいろいろな場所で、いろいろな人格を持っていることを意識することが大事」と、教員も複数の居場所を持つことを勧めた。

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