解答教えない生成AI、中学校で導入へ 山口県が来年度から

解答教えない生成AI、中学校で導入へ 山口県が来年度から
iStock.com/Nadezhda Buravleva
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 山口県教育委員会は2月20日、生成AIを使って質問に対して対話形式でヒントやアドバイスを示す学習支援アプリを来年度から県内の一部の中学校で導入する方針を示した。生成AIは学習者に問題の解答をそのまま教えるのではなく、ヒントとなる公式や分かりやすい説明を示し、学習者自身が解答にたどり着くことをサポートする仕組み。校内での学習のほか、家庭学習での活用も想定する。

 県教委によると、自治体単位で同様のアプリを導入する取り組みは珍しいという。来年度、県内の中学2・3年生を対象にモデル校7校で実証する予定で、関連経費として1087万円を2024年度当初予算案に計上した。この実証事業で、県内の全公立中学校への普及に向けた効果的な活用法を検証する。

 導入を想定する生成AIは問題に対する解答は示さずに、公式などヒントを示したり、分かりやすく説明したりするなど、あくまで学習をサポートする役割。学習者はチャットで対話を重ねるうちに解答にたどり着くことができる。県教委では学校の授業だけでなく家庭学習での活用も想定しており、場所を問わず生徒が学びに取り組む環境を整えることを狙っている。担当者は「生徒の主体的に学習に向かう態度を育成したい」と語った。

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