名古屋市教育研究員として、西川純先生にご指導を賜ったふた昔前。「学び合い」に感銘を受けたのはもちろんだが、この本に出会えたことも大きな財産となった。
本著には、「研究の取っ掛かり・データの定義・具体的な論文の記述」が、理論の裏付けと共に具体的に記されている。「多くの先輩から口伝で教えてもらったものや、自分なりに編み出した方法」で研究を進めていた不完全燃焼の私にとって、分かったぞという感覚を伴った衝撃的な出会いであった。その後、多くの後輩に紹介したことは古き良き思い出となっている。
「目的と結論が1対1に一致しない論文は読者にとって迷惑」と語る西川氏。本著の副題は、「これでできる教育研究」である。納得。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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