学校の安全点検、具体的な基準を公表 現場の負担軽減も図る

学校の安全点検、具体的な基準を公表 現場の負担軽減も図る
iStock.com/paylessimages
【協賛企画】
広 告

 文部科学省は3月26日、新たに作成した「学校における安全点検要領」を公開し、これまで明確でなかった学校施設の安全点検をする上での基準を示した。点検する際のポイントを1分程度の動画にまとめたほか、教職員が点検する事柄を明確化するなど、教職員の負担軽減の視点も取り入れた。同時に「学校事故対応に関する指針」の改訂版も公表した。

 学校安全を巡っては、文科省は2016年3月に「学校事故対応に関する指針」を取りまとめ、学校における事故の未然防止や、事故発生時の対応などに取り組む際に参考にするように求めていた。同省は今年度、新たに有識者会議を設置し、より質の高い安全点検を実施するとともに、教職員の負担軽減なども視野に入れた安全点検の在り方を新たに示すため、議論を重ねてきた。

 それを踏まえ新たに作成された「学校における安全点検要領」では、これまで明確に示されていなかった学校施設や設備の安全点検について、具体的な基準を示した。点検箇所ごとに資料や動画で解説しながら、手法や頻度、不具合への対応についてまとめた。また教職員が点検するポイントと、専門家に相談する内容を明確化した。

 改訂された「学校事故対応に関する指針」については、死亡事故とともに、意識不明など児童生徒の命に関わる事故は全て国に報告するよう定められたほか、事故後に調査を行う場合は国が必要に応じて助言など支援することを明記した。

 全文は文科省の学校安全ポータルサイトで確認できる。

広 告
広 告