中学の歴史教科書2点を追加合格 情報漏えい疑いで決定遅れる

中学の歴史教科書2点を追加合格 情報漏えい疑いで決定遅れる
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 2023年度の教科書検定を巡り、文部科学省は4月19日、「令和書籍」が申請していた中学校の社会科(歴史的分野)の教科書2点を追加合格にしたと発表した。当初はいずれも3月22日に合格する予定となっていたが、検定結果の公表前に教科書の内容が外部に漏れている疑いが生じたため、文科省は合格の決定を見送り、規則に反する不適切な情報管理の有無などを調べていた。調査の結果、同社による情報漏えいなどはなかったと判断した。

 教科書検定の規則では、教科書会社が教科書検定に申請後、結果が公表される前に教科書の内容や審査過程の情報を外部に漏らし、審査に重大な影響を及ぼしたと判断された場合、その教科書を不合格にすると定めている。

 文科省によると、令和書籍の2点の教科書を巡っては、23年度の検定結果の公表を3日後に控えた3月19日、教科書の具体的な内容を含む通報が同省に寄せられた。規則違反に当たる可能性もあったため、文科省は検定結果の公表をいったん保留とし、令和書籍側も含めた関係者への聞き取りを実施。この結果、同社による情報漏えいなどは確認されず、審査への影響もなかったことから、予定通り合格とすることにした。

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