ネット環境整備など予算確保を 自民部会が文科相に要望

ネット環境整備など予算確保を 自民部会が文科相に要望
盛山文科相(写真中央)に決議文を渡す自民党文科部会のメンバー=撮影:山田博史
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 今年度からのGIGAスクール構想第2期の推進に向けて、自民党文科部会(山田賢司部会長)の代表らが5月17日、文部科学省を訪れ、学校の通信ネットワーク環境の整備などに十分な予算を確保するよう、盛山正仁文科相に申し入れた。盛山文科相は「しっかり予算を獲得できるよう、党と連携して取り組みたい」と応じたという。

 同部会は今月14日、GIGAスクール構想第2期の推進に向けて、1人1台端末の確実な更新や学校での通信ネットワークの改善などを政府に求める決議と、「2025年度予算における高専の飛躍的充実に向けた決議」をまとめた。

 これを受けて山田部会長らが17日、文科省を訪れ、2つの決議を踏まえて必要な施策を骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)に反映させるとともに、25年度予算で十分な予算を確保してほしいと申し入れた。1人1台端末の更新を巡っては都道府県に基金が設置されているが、通信ネットワーク環境については、全国の小中高校のうち、同省が推奨する帯域を満たしているのは約2割にとどまり、改善に向けた取り組みが急がれている。

 これについて山田部会長は盛山文科相との面会後、「端末はあってもネットワークが整備されていないところもあり、十分な帯域を確保できるネットワークづくりが必要だ。また、整備したネット環境が生かせるよう、教師のスキルアップやデジタル教育の充実なども進めてほしいと申し入れた」と述べた。

 決議ではこのほか、地域間格差を解消するために好事例の横展開や、高校段階からのデジタル人材育成の強化に向けて約1000校が指定されているDXハイスクール事業を複数年継続できる措置などを求めている。

 盛山文科相は申し入れに対して、いずれも重要な事業であるとの認識を示し、しっかり予算獲得に向けて連携して取り組みたいとの意向を示したという。

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