ある日、5年生の2人の子が校長室にやってきました。第一声は「校長先生にお願いがあってきました」と切り出してきました。どんなお願いか尋ねてみると、目をきらきらさせ「私たちは今、SDGsについて学習しています。すると、図書室でSDGsについて書かれた『がまごオリジナルカレンダー』を見つけました。市役所なら、これが作られた理由が分かると思い、電話をかけたいんです。校長先生、許可していただけますか」との熱い想いをもった依頼でした。
担任からは、「子どもたちがSDGsを調べていくうちに、きっと自分たちだけでは解決できない壁にぶち当たるので、きっと外部の人への依頼をしなければと気付く子たちが出てきます。その時は、上手に返事をしてください」と事前に伝えられていました。
今、教育界では、「主体的に」という言葉が飛び交っています。子どもが自ら動き出すためには、教師支援の在り方がとても重要だと言うことは、今回のケースを見ても明白です。
子どもたちは、食品ロスを減らすにはどうしたらよいかという問いを解決しようと、「段ボールコンポスト」の活用に取り組みました。そして「がまごオリジナルカレンダー」以上の「コンポスト取扱説明書」のリーフレットを完成させ、公共施設に置くことができました。こうした子どもの活動の支えに、子ども以上に夢中になっている先生がいたことは言うまでもありません。
(清水政秀・蒲郡市立三谷小学校長)