1965年の市町村合併を機に、緑区に新設された本園は、来年度創立60周年を迎えます。
本園には、「楽しいことや新たなことに、自由に挑戦しよう」という気風が引き継がれています。
創出された行事に、それがよく表れています。30年以上前に始められた「こま回しを見る会」、20年ほど前には「親子木工体験」。園児の興味関心を広げる活動として、自園のみならず他園にも広がり続いてきました。
さらに、保護者自身も楽しもうと、20年ほど前から保護者サークルが始まりました。絵本の読み聞かせ、コーラス、手芸、子育て、ウクレレなどその時々の保護者の興味に応じて変化します。保護者の読み聞かせや劇に園児が笑い転げたり、活動中の保護者の生き生きとした歌声や楽器の音色が響いたりする時間は、子どもも大人も楽しむ雰囲気にあふれています。
また、園行事のクリスマス会ではOB親子と教員がサックスとピアノですてきな音色を奏でます。教職員や保護者、OBが得意なことを生かしていこうという自由な気風があります。
そして、最近はナゴヤ・スクール・イノベーションの第1期実践園として、主体的に遊びを進める環境づくりにICT機器を活用する取り組みをしています。その中で園児は、自由な発想でタブレットを道具の一つとして使い、遊びを創り出しています。
私も、園児・保護者・教職員一体となって新たなことに挑戦し、この良き気風をつないでいきたいと思います。
(尾関美由紀・名古屋市立鳴子幼稚園長)