大阪市立矢田北小学校で、校内プールへの注水の停止を教員が失念し、2日間以上注水したままの状態になっていたことを、同市教育委員会が7月2日に発表した。
同市教委によると、6月28日の正午ごろ、この日の午後に予定していたプールの授業に向けて、プールの水位が低かったため、同小の30代の男性教員が注水を開始した。同小ではプールへの注水を行った場合は、職員室のホワイトボードに注水作業中であることを記載するルールとなっていたが、この日は担当した教員が記載し忘れた。その後、雨により予定していたプールの授業が中止となったが、この教員は注水を停止することを失念した。教員は、午後にプールを予定していた学年の受け持ちではなかったという。同日午後5時ごろ、ほかの教職員2人がプールの出入り口で浄化装置の停止作業をしたが、注水したままになっていることには気が付かなかった。
週末をはさんで7月1日の午前1時ごろ、注水した教員が、注水が停止されていないことを思い出し、真夜中に学校に駆け付け、継続されていたプールへの注水を停止したという。
プールの注水を巡るトラブルは過去にも全国で起きていて、今年に入ってからも、石川県や東京都の小学校でミスが起きている。誰が損害分を負担するかについては各地で判断が分かれていて、大阪市教委によると、今回のミスによる水の流出量や水道代の損害額、責任の所在について調査中で、損害額の負担についてはまだ決まっていないという。
同市教委は、所轄する全校園に対して、プールの管理についてチェック体制を徹底するように呼び掛け、再発防止に努めるとしている。また、ミスが起きた矢田北小では、毎日プールの浄化装置を停止する際に、注水の有無を目視するというチェック項目を追加し、教職員全体に改めて研修を行い、再びミスが起きないように努めるという。