(読者の窓)第六感へ

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 視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚。

 人間には、太古の昔から五感が備わっており、環境に適応し、社会生活を営む上で、進化を遂げてきました。

 しかし、環境の変化は、必ずしも五感の進化につながっているとは言えません。狩猟が生活の中心であった時代は、今よりも視力が高かったことは、現在も狩猟を必要とする地域を見れば分かります。

 都市化に伴い、生活様式が変化する中で、私たちは、五感を働かせる度合いが変化していることになります。つまり、今の生活に必要な感覚に寄っていっているとも言えます。

 では、現代を生きる私たちには、どんな感覚が必要なのでしょうか。テレビやパソコン、スマホなどのスクリーンを眺める時間が拡大し、近くを見ることに重きを置く生活は、視力の低下を招き、イヤフォンなどを多用すると、聴力に影響を及ぼします。

 人間が本来持っている能力を、十分に活用することは、次のステップ第六感につながります。

 五感のデータに基づいた判断や推理を第六感といいます。未来を担う子どもたちが健やかに成長できるように、私たち大人がしっかり五感を研ぎ澄まし、共に子育てに向かっていきましょう。

 日々の必要なものだけに振り回されず、少し距離を取ってみることも、五感を研ぎ澄ますことにつながると思います。 

 (藤澤健・名古屋市立広路小学校長)

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