平和を創る、あなたのアイデアは?――。東京都千代田区の衆議院第一議員会館で8月20日、ピースピースプロジェクトが主催する「子ども世界平和サミット」が開かれ、日本を含む7カ国11人の子どもたちがスピーチを行った。各国の大使館関係者らも出席する中、オンライン空間を活用して同世代の子ども同士がつながり、ゲームや勉強を通して相互理解を深めていくなどの世界平和を実現するためのアイデアが披露された。
5回目を迎えた「子ども世界平和サミット」は、世界の10代の子どもたちから「世界平和を実現するアイデア」を募集。14カ国から140件を超える応募があり、選考の結果、7カ国11人の代表がこの日のサミットでスピーチに臨んだ。
ミャンマーでの内戦を経験したキィ・ニェイン・テットさん(17)は、友人らと協力し、小さな子どもでも分かるような平和に関する知識を学べるテレビゲームをつくり、世界中に広めていきたいと夢を語った。
インターナショナルスクールの東京国際フランス学園に通うウィトナウェル鳥海怜愛さん(12)は、同学園で子どもたちがペアになってフランス語を勉強し合う活動に着目し、自分でもできる平和への取り組みとして、お互いに知らない子ども同士がオンラインや翻訳ソフトなどを使って、ペアになって勉強を教え合う「バディシステム」を思いついた。「勉強を教え合うことでお互いに足りないところを補い合うことができる。最終的には、さまざまな事情で学校に行けない子どももバディシステムに参加できるような仕組みを考えたい」と話し、勉強を教え合うことを通じて、異なる考えや生活をしている他者を理解できるようになると強調した。
高校で模擬国連の活動に熱心に取り組んできたという橋本照一郎さん(17)は、さまざまな国の同世代の子どもたちが小グループをつくり、今日あった出来事を書いて共有する「平和の交換日記」を提案。「同世代で長く続く個人的なつながりとなり、夢や悩みなどを共有することが、平和への力強い絆になる」と呼び掛けた。