国連が定めた10月16日の「世界食料デー」を記念し、おにぎりの写真をSNSに投稿することでアフリカやアジアの子どもたちに給食を寄付する「おにぎりアクション」が今年も実施されることになり、主催するNPO法人「TABLE FOR TWO International(TFT)」はこのほど、都内で記者会見を開いた。
「おにぎりアクション」は2015年から始まり、今年で10回目を迎える。おにぎりにまつわる写真を特設サイトやフェイスブック、インスタグラム、XなどのSNSに#OnigiriActionを付けて投稿すると、1枚につき学校給食5食分(100円)の寄付を協賛企業が提供し、TFTを通じて東アフリカのウガンダ、ルワンダ、ケニア、タンザニアやフィリピンの子どもたちに給食が届けられる仕組みだ。今年は10月3日に始まり、11月16日まで実施される。
会見では、初めにTFTの代表らが世界で最大で7億5700万人、アフリカでは5人に1人が飢餓に苦しんでいると言われていると話し、「次世代を担う人たちなど、より多くの人に関心を持ってもらい、行動につなげてほしい」と訴えた。
このアクションに参加している学校の教員らが、校内での活動について報告するセッションもあった。お茶の水女子大学附属小の築地晶子教諭は、担当する家庭科の授業でお米を炊く実習をする際に、子どもたちがおにぎりを握り、その写真を撮影し投稿していると紹介した。
都立工芸高校定時制課程の山内勇輝教諭は、「ねぶた」を作る部活動で、「おにぎり」を模したねぶたを針金で組み立てている最中だと話した。生徒の発案で、割れて中身のいくらが見える高さ2メートル、幅3メートルほどのおにぎり形のねぶたを制作中だという。
成蹊中学・高校の小山雄三教諭は、総合的な学習の時間でアフリカなどでの飢餓や「おにぎりアクション」について学び、関心を持った生徒たちがアンバサダーとなり、校内放送やポスターで写真撮影を呼び掛けていると話した。去年は校内に生徒たちが持ってきたおにぎりを撮影し、151枚投稿したという。
会見後、アンバサダーの女子生徒の一人は「まずはこの寄付の仕組みをみんなにしっかりと説明することに力を入れたい。今年もたくさんの生徒たちに参加してもらいたい」と話した。