今日はどの通学班が一番乗りかな。今朝は、出発時刻に間に合ってみんなと一緒に来られるかな。子供たちの顔を思い浮かべながら校門へ急ぐ。「おはようございます」元気よくあいさつをして走っていく子。
生き物が大好きな子の班が登校してきた。「あっ。キジがいる」他の通学班の子も加わり「どこどこ」「あの田んぼのふち」「へえ、あの鳥、キジって言うんだ」
朝から元気をもらう私。「おはようございます」「今日はね、泣かずに歩いてきたよ」得意げな顔を私に見せる。
4月から優しく見守ってくれている6年生。「いつもありがとうね」「おはようございます」毎日会釈を返してくれる。担任から聞いていた。「恥ずかしくてあいさつできなかったけど、あいさつに応えようと言われたから勇気を出してみる」「おはようございます」小さな声だけど、私のところに届いたよ。すぐに担任と一緒に喜んだ。毎日必ず立ち止まり、「おはようございます」と丁寧にお辞儀をしてくれる子。そして、必ず、「じゃんけんぽん」勝ったり負けたり。今は、3連敗。教室での姿を知ると、負けるのもいいなあと思う。
朝、あいさつから始まる子供たちとの触れ合いは、陽だまりのように心地よい。子供たちのすてきな姿を担任につなげ、子供たちとの関わりに新しい彩りを加える一助に。
時計の針がいつもの時刻を指す。さあ、今日は、誰と話せるかな。
(伊左治泉・大口町立大口北小学校長)