新しい年がスタートし、間もなく立春を迎える。
この時期に各家庭、学校、地域では、来年度に向けての準備が本格的に始まる頃である。特に小学校や中学校の入学を控えた子供や保護者にとっては、入学に向けて楽しみを少しずつ広げていく貴重なひとときでもあり、学習に必要な準備や環境を整えることに十分な時間をかけていく。
今こうして筆を執っている机は、小学校入学時に親が用意してくれた手作りのもので、新しい机の前に座った時のうれしさを今でも覚えている。天板に彫刻刀で作った傷は味わいのある光沢を放ち、私の学びを支えた象徴である。今の子供も、新しい学習机の前に座る時のわくわく感は、同じであろう。
子供たちが新しく背負うリュックやランドセルには、さまざまな願いが品質といった見える形に現れ、背負いの心地良さ、飽きない色やデザイン、抜群の収納力や安全性、耐久性や安定性など絶えず改良にも余念がない。子供の自主性や自己表現の一助にもなっている。ランドセル工業会のデータによると、親が購入する割合が全体の42%、祖父母の割合が54%と示され、大人の子供に寄せる思いや願いや夢がぎっしり詰まっており、子供たちの新しい世界への期待が膨らむ。
子供たちに準備を整えた学習カバンや学習机、新しい教科書やタブレットなどは、親や地域からの贈り物として愛情や期待、絆に溢れ、成長と学びを支える文化や価値観さえも醸し出している。今でも学家連携の中で、子供たちは家族や地域に祝福され、学校でしっかりと受け止められる。時代の変化の中で、何らかの形で関われることがあるのでなないかと思う。特にデジタルへの対応支援は、今後行政をあげてますます必要となる。
間もなく訪れる春、新しい学校生活は、親や地域からの愛情に支えられた準備とともに始まっていく。子供たちには、その期待と祝福の中で明るい未来へと羽ばたいていってほしい。