本校(葵小学校)のキャッチフレーズは、「あったか葵」。あったかい学校であることが一番である、と思い、このキャッチフレーズも3年目。さも自分が思い付いたかのように書いたが、実は、前任校が「あったか上名」(上名古屋小学校)だったので、そのまま拝借。すてきな先輩校長の発案。
人々がいろいろな方向を向きがちな現代において、このようなフレーズがあると、職員も子どもも保護者も地域も、この言葉のもとに同じ方向を向いている、と感じる。
この3年間、子どもたちのあったか葵な様子を何度も何度も見かけた。プールに結構な数の虫が浮くので、毎日朝一の授業の前にプールに入って虫を網ですくう。そこへ入ってきた子どもたちが、「校長先生、ありがとうございます」と。それも全学年が言う。なかなかないぞと感心する。
また、保護者のあったかい言葉に触れることも。運動会アンケートに、「頑張っている子に全体でエールを送っている様子に、あったか葵を感じました」「最近、子どもがあったか葵といつも言っていて、とても楽しく過ごしていることが分かります」。保護者にもかなり浸透してきた。
フレーズをつくっても提供側の中身(職員のあったかさ)がなければ成り立たず、3年間共に頑張った職員に感謝感謝。
もしフレーズは変わっても、「あったか葵」の心が、3年と言わず、30年、300年と続くことを願う。それには、今のような、あったかい職員の存在が欠かせない。
(山田敏晴・名古屋市立葵小学校長)