令和時代、社会が多様化し、価値観が大きく変容している。私たちは、そんな時代を生き抜く子どもたちが、必要な知識や技能を身に付けることはもちろん、思考力・判断力に加え、自らの思いや考えをさまざまな形で表現し、学びに向かう力を身に付けられるように実践を重ねている。次の文中の太字はそれぞれの具体的な手立てである。
(1)八名っ子トーク
朝の時間を使い、10数分間の話し合い活動(八名っ子トーク)を行っている。当番の子の発表に対し、質問や感想を述べながら、多くの子が関わり、活発な意見交換をしている。この時間こそ話し合う力を高め、授業中での課題解決力の基礎作りの場と位置付けて重視している。
・発言段階表の活用
・学年を超えた相互参観
・子ども同士の助言と担任の指導法の情報共有
(2)みがくノート
主体性を引き出すために、自分が興味関心をもっていることを徹底的に調べたり、体験したり、練習したり、作ったりしたものを「みがくノート」としてまとめ、発表する活動を行っている。低学年の児童はまだ支援が必要だが、3年生以上はタブレットを使って、プレゼンテーションによる発表を行っている。
・八名っ子トークで全員が発表する機会を保証
・全校朝会や代表者として市の事業での発表
(3)2枚にまとめた授業案
試行錯誤を繰り返しながら、内容を精選し、子ども主体の授業案を2枚にまとめることに挑戦している。
・子どもの今の姿のとらえからスタート
・座席表ではなく授業で注目したい児童を記載
・子どもの思考を考えた展開の複線化
・山場のきっかけの明示
・業務の効率化
(4)普段からの授業公開
1人年1回の研究授業だけでは授業力はなかなか向上しない。普段の授業をどれだけ質の高いものにしていくかを意識して、担任は自主的に授業を公開している。
・拡大した月予定表に公開する日時の書き込み
・参観した役職者による授業記録などからの具体的指導
(5)現職研修の充実
限られた時間での研修の有益化、効率化を図っている。検討の視点を子どもたちの主体的な姿がどの場面になるかに絞り、事前検討では子どもの今の姿と手立てについて、事後検討では授業記録などから子どもたちが問題解決に向けて取り組めていたか(発言のpdcaのサイクルなど)焦点化して分析と議論を進めている。
・事後検討の記録の累積
・研究の継続性を重視し、授業者には研究授業時、2年間同一の助言者からの指導
・お互いのテーマの進捗状況の共有
・全員発言による検討会での意識づけ
新城市の委嘱を受け、 2025年10月30日(木)に研究発表会を予定している。まだまだつたない実践であり、子どもたちも教職員も成長途上である。ご都合の付く方には、本校の取り組みに対し、ぜひご助言を賜りたい。
(文責・河部拓校長)