障害のある人のスポーツ実施率 7~19歳で向上、スポ庁調査

障害のある人のスポーツ実施率 7~19歳で向上、スポ庁調査
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 7~19歳の障害のある人の週1日以上のスポーツ実施率が増加したことが3月11日、スポーツ庁の公表した2024年度の「障害児・者のスポーツライフに関する調査研究」の結果から明らかとなった。ここ10年ほどでみると、実施率は緩やかに上昇している。

 調査は7歳以上の障害児・者本人や同居している家族に、インターネットで回答を依頼。6012人が回答した。このうち、7~12歳は238人、13~19歳は369人だった。調査は9回目で、2013~19年度までは隔年、19年度以降は毎年度実施している。

 週に1日以上、何らかのスポーツを実施していた割合は、20歳以上では32.8%、7~19歳は38.5%だった。23年度と比べて20歳以上は横ばいだったが、7~19歳は4.1ポイント増えた(=グラフ)。

障害児・者の週1日以上のスポーツ実施率の推移
障害児・者の週1日以上のスポーツ実施率の推移

 7~19歳の実施率について、調査を開始した13年度からの推移を追うと、コロナ禍で20年度は27.9%にまで減少したが、オリンピック・パラリンピック東京大会の影響で、パラスポーツに触れる機会が増えたためか、21年度は41.8%に跳ね上がった。それをピークに減少していたが、24年度は再び上昇した。

 過去1年間に実施した運動・スポーツで回答の多かったものを集計すると、7~19歳で最も多かったのはウォーキング(38.8%)で、次いで散歩(29.1%)、水泳(18.7%)、体操(15.5%)の順だった。

 また、回答者全体の24.7%で、障害のない人と過去1年間に運動・スポーツを経験したことがあると答えていた。一緒に運動・スポーツをした障害のない人は友人(40.7%)、家族(38.0%)、クラブ・サークルなどの仲間(31.5%)が多かった。学校関係者も7.6%あった。

 

【キーワード】

障害者スポーツ 障害者がスポーツをするには、障害の特性に応じた配慮や工夫が求められる。障害の種類や程度に応じてクラス分けやルール、用具の変更を行っている競技や大会も多い。近年は、ルールなどを工夫して、障害のない人と障害者が一緒にスポーツを楽しめるようにする取り組みも広がっている。

オリンピック・パラリンピック教育 オリンピックやパラリンピックの理念を学び、オリンピック・パラリンピックの価値を体験的に教える活動。これらの価値には例えば、ルールを尊重し、フェアプレーに徹することや、支えてくれる人たちに対する敬意、多様性を認め、工夫すれば誰もが同じスタートラインに立てることに気付くなどがある。

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