インターネットを活用した教育やデジタル技術を活用した教育は、GIGAスクール構想とコロナ禍の学校休校により急速に普及した。2021年度には、タブレットが全国の小中学生に配布された。インターネットの教育活用の推進により、今後導入されるデジタル教科書の活用や家庭教育との連携がより良くなるであろう。
インターネットやデジタル機器の整備は、教室の壁を越えた授業を可能にする。学習の個別化といった側面でも、インターネット上で閲覧できる情報を使って、子供たちの進度に応じた学習を進めることができる。コロナ禍の各学校は、休校中の子供たちの学習支援のために創意工夫を凝らして、デジタル機器の普及や教師の活用技術向上などに積極的に取り組んだ。
子供たちの発達段階や健康などを考慮する中で、デジタル教科書の導入が期待されている。デジタル教科書は、互いにやりとりができる動画やクイズなどの情報を含み、個の学習スタイルに合わせて利用できるので学習意欲も高まっていく。利用が促進されると、物理的に教科書を持ち運ぶ必要も無くなるだろう。
こども家庭庁発表の23年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」の報告では、家庭にインターネットが整備されている子供の割合は90%であった。インターネット環境の普及率が大きく向上していることが考えられ、GIGAスクール構想が浸透してきた成果ともいえるであろう。一方で、多大な支援や労力が必要となるが、今後全ての子供たちの家庭にインターネット環境が整備されることを期待する。家庭で閲覧できる情報を活用した親子での学習サポートなど、より効果的な学習環境を整えていくことができる。
生成AIなどテクノロジーの急速な発達の中で、教育にもデジタル化が進展していく。子供たちが学び続けていくためにも、格差を生むことなく、常に子供たちの将来に向けて必要な環境を整備していかなければならない。