平成の中頃、学習指導要領改訂で、外国語活動が小学校教育に導入されると決まった頃のことである。文学的文章の詳細な読解に偏った国語の授業に批判が集まり、時間数が削減され、国語科教師として子どもたちに何をどのように教えるのか迷いが生じた。そんな時に出会ったのがこの本である。
「国語教育絶対論」「国語はすべての知的活動の基礎である」「言語は思考した結果を表現する道具にとどまらない。言語を用いて思考するという面がある」
これらの言葉から、国語科教師の道を選んだのは「全ての教科の基礎になるから」であったことを改めて思い出した。国語科教師としての矜持を保ち、自信をもって国語を教え続けることができたのは、この本のおかげである。
(小久保規与子・稲沢市立長岡小学校長)
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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