ママ友の存在、子の運動時間に影響? 笹川スポーツ財団

ママ友の存在、子の運動時間に影響? 笹川スポーツ財団
iStock.com/TATSUSHI TAKADA
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 ママ友やパパ友がいる保護者の子どもは運動時間が長い――。笹川スポーツ財団が5月1日に公表した、幼児2747人を対象とした調査結果で、こうした傾向が明らかになった。その他にも親子で一緒に体を動かす機会や、親の運動習慣がある家庭では幼児の運動時間も長い傾向にあり、親の生活習慣や交友関係などが子の運動機会の創出に影響を与える可能性が指摘された。

 調査は昨年7月から今年3月にかけて、全国の3~6歳の幼児2747人を対象に実施。幼稚園や保育所以外で幼児が運動する時間と、生活環境の関連性を分析した。

 その結果、家庭内の関わりや親の生活習慣、交友関係が子の運動習慣と強く関係していることが分かった。特に親子で一緒に体を動かす頻度については最も強く関連性が見られ、「全くない」と回答した家庭と比べ、「ほとんど毎日」と回答した家庭の幼児は、週当たり約7.5時間長かった。さらに、両親ともに週1回以上運動している家庭ではそうでない家庭と比べると、週当たり約1.2時間、運動時間が長かった。

 また、子どもを通じて知り合った友人いわゆるママ友やパパ友といった親同士のつながりが多い家庭の幼児ほど、運動時間が長い傾向にあった。ママ友などがいない家庭と比べ、いる家庭の幼児は1週間あたり約9分長く、地域の保護者同士のネットワークが影響を与えている可能性が読み取れた。

 一方で、公園の数や緑地の多さなど住居の近隣環境と幼児の運動時間の間には、有意な関連性は見られなかった。担当者は「これは近隣環境の重要性を否定するものではなく、単独で行動できない幼児期の運動習慣は家庭環境や親の関わりの影響を強く受けることを示している」と指摘した。

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