(こだま)1学期での成長

(こだま)1学期での成長
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 間もなく、子供たちの待ちに待った夏休みがやってくる。1学期間の子供たちの成長ぶりは、目を見張るものがあったことだろう。

 小学校の子供たちの成長ぶりを撮影した山崎エマ監督のドキュメンタリー映画「小学校~それは小さな社会~」が上映された。アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にノミネートされたことで話題になっており、気になっている方も多いのではないだろうか。映画の一場面に、小学1年生の女の子が演奏会に励むシーンがある。

 演奏会のオーディションに合格したが、体育館での練習会でうまくできない上に、楽譜も忘れて先生にこっぴどく叱られてしまう。「泣いたら上手になるの。わからないところを聞きに来ないし、お家でも覚えるくらい練習しなかったら、だめだよ。どうしますか。代わってもらいますか」「家で頑張って練習する」と言葉を絞り出す女の子に、先生は「その言葉信じるよ」と返したが、女の子は先生に怯えてしまう。演奏が上手にできない悲しさやもどかしさで、練習にも参加できなくなるが、担任の先生の寄り添う優しく温かい支援や友達の声がけで、女の子は勇気を出していく。怖かった先生とも話せるようになり、演奏会の成功を体験していく。

 映画から感じ取れる一面に、先生方が子供たちの成長に、それぞれの持ち味を生かし、チームとして役割を果たしている。その中で子供たち一人一人の能力が引き出され、できないことができるようになる成長と喜びを子供自身も先生方も実感している。集団性の強さや協調性の高さが示され、多様性や個性尊重のバランスの中で、日本の学校教育の誇りや学校文化の継承の偉大さを感じる。

 社会や家庭が時代と共に変わっていく中にあっても、学校は子供たちの成長のために粛々と取り組み、その役割はぶれることはない。1学期を終えようとする今、改めて学校の営みを尊び、先生方のご努力に敬意を表するとともに感謝を申し上げたい。

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