【私を支えた「この一冊」(37)】夢回路 ファンタスティックドラマ集

【私を支えた「この一冊」(37)】夢回路 ファンタスティックドラマ集
【協賛企画】
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 夢を見させた我々は、最後の義務として夢から覚めさせなければならない。

 中学校勤務が多い中、夢や希望を生徒に追い求めさせつつ、現実を認識することも求めてきて、それは今も変わりません。

 今回の執筆にあたり、出典を探して見つけたこの本は、「快獣ブースカ」で脚本家としてデビューし、「傷だらけの天使」や「黄金の日日」「淋しいのはお前だけじゃない」などを手掛けた市川森一氏のシナリオ集。その中で、切通理作氏が市川氏に取材した部分の一文でした。

 われながら驚いたのは、2段組、500余ページの中のたった2行だったこと、平成元年、新任の年に発行され、読んだ本だったことです。そんな一冊、一文との出会いに驚きつつ、これまでにそんな出会いをさせていないかと振り返る機会となりました。

 (吉田詩朗・新城市立鳳来中学校長)

市川森一 著 柿の葉会
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