【私を支えた「この一冊」(38)】ひとすじの道

【私を支えた「この一冊」(38)】ひとすじの道
【協賛企画】
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 「生きる」ことの重みや力強さを、そして教育者としての成長と使命を再認識させられる作品です。

 主人公の恵子は複雑な家庭環境と貧しさの中で育ちますが、祖父母のいちずな愛情を受け、学問で身を立てることを心に誓って、教師になります。成長期の確かな愛情は真っすぐな心を育みます。多くの我慢を強いられながらもけなげに生きる恵子は筆者の姿です。

 「信念を持ち続けることは、逆境に立ち向かう武器である」との筆者の言葉は、私の心に深く刻まれています。日々の忙しさや難しさに立ち向かう際の勇気にもなっています。

 今年度、校長の立場となりましたが、これまでも、そしてこれからも、さまざまな判断をする際には「芯」となるものを譲らない自分でありたいと切に思っています。

 (川瀬孝子・豊田市立土橋小学校長)

丸岡秀子 著 偕成社
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