近年、テレビをつければ、必ずお笑い芸人が出演していると言っても過言ではないくらい活躍をしている。彼らは洗練された話術を駆使し、常に番組を盛り上げ楽しませている。そんな、お笑い芸人を長年にわたり指導してきた漫才作家がビジネスパーソン向けに技術をまとめた、書籍「一秒で答えをつくる力」を紹介したい。
その一つに、会話をスムーズに進めるためには、アウトプットの質を高めることに意識を置くことだそうです。お笑い芸人は常に「どうしたら、自分の考えていることが最短距離で相手に伝わるか」に意識を置いた会話の技術を高めているそうです。伝えきるまでの時間に焦点を当てるという、ほんのちょっとの意識改革が会話に大きな違いを生むそうです。
私たち教師は、初任者の頃から話術を求められていたように思います。授業中を始め、子どもたちや保護者との面談などさまざまな場面でスムーズな会話を進める話術が求められます。相手の年齢や立場を考え分かりやすく伝えるために即座に適切な言葉を選び発信することに全ての脳をフル回転させ会話をしなくてはいけない時もあります。
立場によっては学校として、より適切で責任を伴う回答を求められるために、常に冷静に話の筋道を整理し会話を進める資質も問われます。
お笑い芸人がチャンネルを替えられないように意識している会話技術を少しでも職員室で還元できたらと思う。
(佐藤和夫・名古屋市立船方小学校長)