夏休み明けに児童生徒の自殺が増える傾向にあることから、萩生田光一文科相は8月19日、児童生徒らに向けて、1人で悩みを抱え込まず家族や先生などに話してほしいとのメッセージを出した。また保護者や学校関係者に対しても、子供の不安やイライラが増すなどの微妙なサインに注意してほしいと呼び掛けた。
萩生田文科相のメッセージは、「小学生」と「中学生・高校生」「学生等」「保護者や学校関係者等」の4通りに分けて出され、文科省ホームページに掲載された。このうち小学生に向けたメッセージでは、「困ったことや、イヤなことがあったときには、家族や先生、学校のスクールカウンセラー、友達、だれでもよいので、なやみを話してみてください」と呼び掛け、周りに相談しにくいときは、電話やメールなどで悩みを聞かせてほしいと記している。また、周りに元気のない友達がいたら、積極的に声を掛けてほしいとも呼び掛けている。
一方、保護者や学校関係者に向けては、コロナ禍で児童生徒の自殺者数が大きく増えていることや、長期休業明けに自殺者が増える傾向があることを示した上で、「関心のあった事柄への興味を失う」「不安やイライラが増し、落ち着きがなくなる」など、子供たちの微妙なサインに注意し、不安や悩みの声に耳を傾けてほしいと求めている。
それぞれのメッセージの末尾には、「24時間子供SOSダイヤル」のフリーダイヤルの番号や、電話やSNSなどで相談できる全国の相談窓口の一覧表が記載されたページへのリンクも貼られている。