学校制服の企画・生産を行うオンワード商事はこのほど、修学旅行など教育旅行の企画・催行の日本旅行と、SDGsに関する協定を締結した。修学旅行をはじめとした学校向けの教育プログラムに、環境課題に関する体験型の学習機会を組み合わせることで、学習指導要領に対応した体系的な学習機会の提供を目指す。
締結の背景として、オンワード商事は「環境教育を含む持続可能な開発のための教育(ESD)の重要性が学習指導要領に盛り込まれた一方、授業や学校活動での課題として、適切な教材やプログラムの準備ができない、カリキュラムマネジメントが難しいといった声があった」と説明。両社はこれまでも協力して、環境教育の講義やワークショップを学校で行っていることから、今回の協定締結に至った。
協定締結に基づく主な取り組みとして、海や川のクリーンアップ活動を修学旅行のプログラムに加え、生徒自身の手で環境美化に携わることや、生徒が回収したごみのうち、ペットボトルを生徒が着用する学校制服の原料に生まれ変わらせることで、海洋ごみ問題を「自分ごと化」するきっかけを提供するとしている。また、デジタルを活用した排気削減や海洋ごみについての講義、「学校制服を通じて取り組むべき」社会課題をテーマにしたワークショップなどを行う。
オンワード商事は「多くの学校に訪問する中で、制服だけでなく、企業ならではの体系的な学びを生徒に提供してほしいとの声を多くいただいた。全く異なる業種同士のパートナーシップだからこそ、課題解決に向けた新たなアプローチが可能になると感じている。当社の事業活動やサステナビリティーへの取り組みを通じて、これからの世の中を担っていく生徒に、深い学びを提供できるよう努める」とした。
一方、日本旅行も「日頃から学校に対するソリューションを目指す両社だからこそ、遠く感じる社会課題をぐっと近づけ、生徒にとって自分ごととして考え、実行に移す機会を提供していきたいと考えている」とコメントした。