大学入学共通テストが1月13、14両日、全国で一斉に実施された。志願者数は49万1914人で、前身の大学入試センター試験時代の1992年以来、32年ぶりに50万人を下回った。一部の試験場で試験時間を所定よりも短くするミスなどがあり、計50人が再試験の対象となった。また、カンニングなどの不正行為によって4人の受験生が失格となった。
実施主体である大学入試センターによると、志願者の内訳は、現役生が41万9534人(85.3%)、浪人生など既卒者が6万8220人(13.9%)、高卒認定者などが4160人(0.8%)。既卒者は人数、比率ともにセンター試験時代を含めて過去最低だった。旧学習指導要領に基づく出題は今回が最後となり、2025年からは新学習指導要領に対応した大幅な科目の再編が予定されている。
再試験の対象のうち47人は、大阪人間科学大(大阪府)の試験場の一室で地歴公民科を受けた受験生。試験監督者のミスにより、正規の時間よりも約15秒早く試験が終了する不利益を被ったため、希望すれば再試験に臨める。
病気や災害などのやむを得ない事情で受験できなかった志願者を対象とした追試験は、再試験と併せて27、28両日に実施される。今回は最大震度7を観測した能登半島地震の被災者に対する配慮として、当初予定していた東京外国語大(東京都)と京都工芸繊維大(京都府)に加え、金沢大角間キャンパス(石川県)にも追試験の会場を設けた。
大学入試センターは17日に平均点の中間発表を行い、19日に理科や地歴公民科の得点調整の有無を明らかにする。