中学の下着の色と高校の地毛証明 2割以上が校則に

中学の下着の色と高校の地毛証明 2割以上が校則に
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 児童や生徒の意思を尊重しない理不尽な校則、いわゆる「ブラック校則」が近年、注目を集める中、中学では下着の色指定、高校では地毛証明書の提出がそれぞれ2割以上存在することが、学習管理アプリを提供するスタディプラスがこのほど発表した、校則に関するアンケート調査で分かった。同社は「価値観が変化する中で、なぜそのルールがあるのか、本当に必要かを改めて理解する必要がある」としている。

 調査結果によると、自分の通う学校にある校則について、下着の色などの指定があると答えた中学生は25.3%(高校生11.1%)、地毛証明書の提出があると答えた高校生は25.5%に上った(中学生10.1%)。このほか、メイク禁止は中学生70.0%、高校生67.7%とともに高い数字。高校生のアルバイトの禁止も74.2%と高かった=図表①

 また、「これはおかしい!」と思うような校則があるか聞いたところ、上位3項目は▽服装指定・身だしなみ(ジャージ登校・スカートの長さ) 高校生95人、中学生82人▽スマートフォンの禁止 高校生138人、中学生21人▽持ち物の色指定(靴下・カーディガン・セーターなど) 高校生32人、中学生35人――だった。少数回答としては、「腕時計禁止」(2票)、「旅行許可証が必要」(2票)、「キーホルダーは1個まで」「男女2人きりで勉強してはいけない」などが挙げられた。

 このほか、制服・学校指定の持ち物について、思うことや考えていることを自由記述で聞いたところ、1305人が回答。「男女差に不満・疑問」(47人)、「男性のスカート」(32人)、「ジェンダーレスもっと進んでほしい」(25人)など、ジェンダー意識が垣間見られるものが1割近く見られた=図表②

 

 加えて、最近、追加・変更・廃止された校則では、委員会活動を男女1人ずつから、2人にするなど、性別指定禁止や男女別の頭髪に関するルールの廃止などが挙げられた。同社は「制服・校則などの学校のルールには、ジェンダーに対する決め付けや固定化した価値観が前提となっているものが多く、ジェンダー意識が高まることで自然と緩和・廃止の流れになることがある」と分析した。

 調査は学習管理アプリ「Studyplus」のユーザーである全国の中学1年生~高校3年生(2022年度時点)を対象に、1月23~29日にオンラインで実施。中学生1820人、高校生3869人から回答を得た。

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