人付き合いがうまくなるためのこつ、一生役立つソーシャルスキルを身に付けるための本である。著者は、人付き合いが上手な人と苦手な人との違いは「こつを知っているかどうか」だけで、あらかじめ自分の気持ちの伝え方、相手の気持ちの読み解き方を学んでおくことで、誰でも人付き合いがうまくなる、と指摘する。
15のシチュエーション別に、理想的な気持ちの伝え方とそのこつを漫画形式で解説する。例えば「キレそうになったとき」では、「6秒数えて落ち着こう」「その場から離れる」「腹式呼吸で落ち着こう」などの工夫ポイントを提案し、「怒りをコントロールするスキル」を身に付けようと教えてくれる。「SNSで約束をキャンセルするとき」には、対面よりもどうしても丁寧さが欠けてしまうため、後日会ったときにフォローの言葉を伝えることがこつとなる。
人間関係に悩んでいるとき、何となくもやもやするときに役立つだけでなく、本書で取り上げる17のソーシャルスキルをゲーム感覚で一つずつクリアし、〝ソーシャルスキル名人〟を目指してみるのもよいかもしれない。
最終章では、「困ったときに助けを求めるスキル」の重要性も伝授する。悩みの中には、ソーシャルスキルを身に付けていても自分1人では解決できないこともたくさんある。相談することは決して恥ずかしいことではなく、自分にはない視点や解決策を得るためにも助けを求めようと伝える。