幼少期に母親と死別して以降、父親の友達で父親に好意を寄せている男性のよっちゃんの助けを借りながら、父親と2人で暮らしていた中学1年生の陸。その日常は父親の再婚宣言でガラリと変わる。

　心の整理が追い付かないまま、再婚相手の小夜を加えた新生活がスタート。小夜のお腹の中には赤ちゃんがいることを知り、状況を飲み込めない日々が続く。心のよりどころだったよっちゃんは遠慮して距離を置くようになった。そんな中、妹が誕生し陸の心境にも変化が訪れる。

　ステップファミリーという言葉は定着したが、当事者とりわけ子供の気持ちに対する理解はまだ浅い。物心ついている子供が新しい家族を受け入れることがいかに難しいのか、さらには子供の成長を感じられる作品だ。

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