(鉄筆)小学校で使用される教科書の採択

(鉄筆)小学校で使用される教科書の採択
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 2024年度から小学校で使用される教科書の採択が終わった。教科書会社の編集者はそれぞれの編集方針の下、子供たちのためにより良い教科書を目指して工夫や苦労をしてきた。その努力が報われたのだろうか。成果は採択数で決まるので、結果を見て各教科書会社は悲喜こもごもだろう。

 学校や教員の教科書採択への関心はどうであったか。採択期間に一人一人が各教科書を手に取って比較し検討したのか。気になるのはそうした声が聞こえてこなかったことだ。主たる教材について研究どころか関心もあまりないようだ。

 自分たちが良いと思った教科書を選択する機会が与えられていないからか。かつては個々の教員が良いと思った教科書に1票投じる機会があり、その総数で採択が決まった時もあった。投票でなくても、採択の結果に反映する方式は工夫できよう。何らかの形で選択に個々の教員が参加すべきではないか。教員一人一人が教科書にもっと関心を持つよう、次期の学習指導要領改訂時の採択までに新たな工夫や方向性を示すことを求めたい。

 新教科書については、(公財)教科書研究センターが「〝新しい〟教科書の使い方―よりよい授業づくりのために―」を作成、全小学校に配布した。

 新しい教科書観、新教科書の特徴、効果的な教科書の使い方を分かりやすく解説している。その上で、国語、社会、算数、理科、外国語(英語)、道徳の教科書の使い方の基本と事例を詳しく図解して解説している。若手はもちろんベテランも新教科書の研究と活用のために一読を薦めたい。

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