「扶養3人以上」が条件の大学無償化拡充案 文科相が理解求める

「扶養3人以上」が条件の大学無償化拡充案 文科相が理解求める
記者会見で質問に答える盛山文科相=撮影:大久保昂
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 政府の「こども未来戦略」の素案が、所得制限を設けずに大学授業料の無償化の対象とする多子世帯を「扶養される子どもが3人以上の世帯」としたことについて、盛山正仁文科相は12月15日の閣議後記者会見で、「限られた財源の中で効果を上げるために、このような形としている」と理解を求めた。SNSなどで「支援はほんの一部に限られる」との批判が広がっていることに対しては、「さまざまな意見があることは承知している」と述べるにとどめた。

 今月11日に公表された「こども未来戦略」の案では、低所得世帯の大学授業料を「実質無償」としている現行の修学支援制度を拡充し、2025年度以降は子どもが3人以上の「多子世帯」の所得制限を撤廃する方針を示した。教育費の負担を軽減することで、3人目以降の子どもを持つ動きを後押しするのが狙いだ。

 ただ、所得制限が撤廃されるのは、扶養している子どもが3人以上いる期間に限られる。子どもを3人設けた世帯であっても、第1子が就職するなどして扶養から外れると、今回の枠組みからも除外される。また、留年した場合は支援が打ち切られる。

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