(鉄筆)6月26日は「国際麻薬乱用撲滅デー」

(鉄筆)6月26日は「国際麻薬乱用撲滅デー」
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 6月26日は「国際麻薬乱用撲滅デー」。2023年に警察が大麻事件で摘発した人数は6482人で過去最多。前年より1140人の増加。覚醒剤事件の摘発者を初めて上回った。

 年代別では、20歳代3545人(同692人増)、10歳代1222人(同310人増)で、20歳以下で全体の73・5%。10歳代の摘発は年々増加している。高校生は前年比約1・4倍の214人、中学生は約2倍の21人。大学の運動部員が逮捕されたことは記憶に新しい。

 使用の動機は「好奇心・興味本位」が最多。入手先を知った方法は20歳未満の半数が「インターネット経由」。利用したツールはX(旧ツイッター)が9割。23年の大麻の末端価格は1グラム5000円で、同6万6000円の覚醒剤の13分の1程度。警察庁は「入手が容易になり有害性の認識も低い」と見ている。乾燥大麻のほか、クッキーやグミに大麻を混ぜた食品や電子タバコ用の「大麻リキッド」もあり、乱用者の裾野が広がっている。

 まん延の背景に「大麻は健康に悪くない」などの誤情報がある。SNSでは「依存性が低いソフトドラッグ」「有害性を示すデータはない」といった書き込みがある。密売人は「快感が得られる」などを強調するが、実際には不安に襲われ嘔吐などの健康被害もある。

 小中学校では体育、保健体育で「心身にさまざまな影響を与え、健康を損なう原因となること」などを学習する。小中で学習を積み上げておくことでその怖さを理解しよう。年間1、2時間でよい。撲滅デーをよい機会にして悪しき裾野をなくしたい。

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